先日からの続きです。(流れ全体は2008年12月27日の記事からご覧下さい。)
●グリーン ニューディールを進めた場合
○経済、雇用への影響の続き
グリーン ニューディールを徹底する方法のもう一つの問題は、粘り強く、グリーン ニューディールを続けて、経済、雇用拡大、税収アップにまで結びつける事に成功したとしても、その間の財政支出によって、各国、地域、地方が、巨額の債務を抱える事になる可能性が高いことです。
経済、雇用拡大を実現するまでの間、そして、巨額の債務を返し続ける間、福祉、教育、社会資本整備等、他の分野に思うように予算を回すことが難しくなります。
○貧富の差
国、地域間の貧富の差は、広がる可能性があります。
どんどん財政支出を行い、グリーン ニューディールを十分に続けられる、これまでの富の蓄積がある国、地域は、いずれ経済が拡大していくでしょう。
しかし、その余力がない国、地域は、自力でグリーン ニューディールを行う事は難しいですし、これまでより海外からの投資や援助が減って、ますます苦しくなるでしょう。
○温暖化の影響
どこまでグリーン ニューディールを徹底できるかによりますが、化石燃料に頼った経済復興をする場合に比べればずいぶんましで、温暖化のスピードを抑える事ができると思います。
いずれ、CO2濃度の固定化にも成功するかもしれません。
ただし、前回も指摘したように、時間がかかりすぎるため、かなりの悪影響も覚悟し、適応策も行う必要があるでしょう。