先日、出版用企画書を書くにあたって参考になるかと思い、書店に行き、どのような本が売れていて、どのように並べられているのかなどを観察していました。
そのような目的ですから、いつもは行かないコーナーまで歩を進めた時、平積みされている、ある本が目に入りました。
『星守る犬』。
http://natalie.mu/comic/pp/hoshimamoruinu
実は、著者の村上たかしさんの奥さんは、私の高校時代のクラブの先輩です。
そんなこともあり、たまに、村上家.com のブログを拝見しているのですが、最近、よく、『星守る犬』の事が書いてありました。
これは買うしかないと思い、購入してすぐに読みました。
切ない物語でした。とくに犬好きの方は、号泣間違いなしでしょう。
あとがきで、村上さんは、「おとうさんは、こんな目にあわなくてはならないほどの悪人じゃない。でもそんな不器用な生き方が許されない世の中になってしまっている気がする」といった事をおっしゃっています。
その夜、民主党が衆院選で大勝する様子を見ながら、政権交代を実現させた国民のエネルギーの源泉は、生きづらい世の中に対するフラストレーションで、それが、「自民党の否定」という形になったのだろうと感じていました。
もし今が、希望に満ちた明るい世の中であれば、「星守る犬」は、現実味のない話としてこれほど共感を得られなかったかもしれません。でも、今なら、こんな事があってもおかしくないと思ってしまいます。もしかしたら、我が身と重ねて見る人もいるかもしれません。
世の中の閉塞感を吹き飛ばし、誰もが明るい未来を感じられるよう、私も出版を急がねば、と決意を新たにしたのでした。