好きなことが仕事になっていいですね、と言われることがあります。
でも、その度、違和感を感じます。
確かに、自分の意思で会社を辞めて独立している訳ですから、好きだからやっているんだろうと見られるのでしょう。
でも、私は、会社が嫌で辞めたわけではありません。会社の人達が嫌いだったわけでもありません。どちらかと言えば、会社も、会社の人達もみんな好きでした。
だったら、なぜ?と思われるかもしれません。
私は、自分の力を、社会のため、大げさに言えば、人類の為に、最も効果的に発揮できる方法は何かを考えた時、「ここにいてはいけない」と思ったのです。
一つは、環境問題に対する危機感から、その事に集中してメッセージを発信する必要があると感じていたのですが、その時の自分の置かれた状況や、将来を考えた時、それは無理だろうし、強引にすれば、周囲の人に迷惑がかかると考えたからです。
もう一つは、東海地方限定でしか情報を発信できなかったからです。もっと広い範囲に対して働きかける必要があると感じたのです。
決して環境に取り組む事が好きだから辞めたわけではありません。
ですから、好きなことができていいと言われても、ピンとこないのです。
どちらかというと使命感や危機感からの行動です。
時々、独立して成功したいとか、会社が嫌で辞めたいという相談をされることもありますが、そういう動機の方には、私の例はあまり参考にならないと思います。
自分に、自他共に認める、ある能力があるのに、今は十分に活かされていない、それを活かすことが社会にとって有益であるという確信があり、自分や家族の豊かな生活や、自分の自由な時間が犠牲になったとしてもやらなければならないという使命感があるなら、トライしてもいいかもしれません。
本人の思いこみだけという場合もありますから、客観的に判断する必要はあると思いますが。