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環境ジャーナリスト 講演講師 富永秀一 ブログ

「地下の活動がどうつながっているかは分からないので何とも言えない」

毎日新聞

地震:小笠原沖M8.5 遠い場所も揺れ 「異常震域」

http://mainichi.jp/shimen/news/20150531ddm041040085000c.html

この記事の中で、阿部勝征・東京大名誉教授は「現在、口永良部島箱根山で活発な火山活動が続いており、不安を覚えるかもしれないが、地下の活動がどうつながっているかは分からないので何とも言えない」とおっしゃっています。

私は、これは科学的な態度だと思います。

マグマだまりが別だから無関係だと断言される専門家もいらっしゃいますが、マグマだまりの様子だって十分分かっているとはとても言えない状態で、ましてやその下の様子などほとんど分かっていないのにどうして関連を否定できるのだろうといつも思います。

私は、地殻の下のマントルの動きは自然現象なのだから波のように強くなったり弱くなったりしているだろうと考えています。

その原因は地球内部にもあるでしょうし、月、太陽、他の惑星の引力も関係するでしょう。

その動きの変化によって、ある地域で一斉に火山活動が活発になったり、大地震が発生しやすくなったり、逆に静穏になるといった大まかな周期のようなものができるのではないかという仮説を立てています。

そう考えた場合、マグマだまり一つ一つは離れていても、マントルの動きの影響で、ある地域の火山のマグマだまりに多くのマグマが供給される時期が揃ったとしたら、それは「関連はない」と言えるでしょうか。

ほとんど解明されていない部分まで考えた場合、頭から否定するより、一定の関連があるように見える以上、「よくわからない」とか、「未解明だが、何らかの因果関係がある可能性はある」といった表現をする方が科学的な態度だと感じます。