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環境ジャーナリスト 講演講師 富永秀一 ブログ

本当にバイオ燃料のせい?

 最近、オレンジジュースや、マヨネーズの値上げが、バイオ燃料の利用拡大のせいかのような報道が見られます。

 しかし、本当にそうでしょうか?

 オレンジの高騰は、大生産地であるカリフォルニアが、ハリケーンや寒波などで打撃を受けた事がきっかけです。

 ブラジルで、オレンジからエタノール用のサトウキビに転作する農家が相次いでいることが原因かのような報道がありますが、FAOの統計を調べると、ブラジルのオレンジの作付け面積は、ほぼ横ばいです。

 2004年から2005年にかけて2.4%減ってはいますが、それで高騰ですか?

 マヨネーズの値上げは、ヨーロッパの菜種がバイオディーゼルに使われるからという報道も。

 でも、最大の原因は、ヨーロッパが菜種を輸入するオーストラリアが、前の記事にあるように6年連続の干ばつに襲われていることです。

 なぜ、こんな報道になるのか。バイオ燃料が普及すると困る勢力の思惑が見え隠れします。

 ただ、バイオ燃料と食糧、飼料との競合がないとは言いません。

 できるだけ、現在廃棄物となっているものからの燃料生産を優先させていく事が重要だと思います。