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環境ジャーナリスト 講演講師 富永秀一 ブログ

【動画】「植物工場から始まる照明革命」

 昨日、堺市産業振興センター環境ビジネス研究会の公開セミナーがありました。

 テーマは、「植物工場から始まる照明革命」 -中小企業が実現した熱を出さない超省エネLEDによる低コスト植物工場-という事で、「ベジット」が開発した、植物工場や、その為に開発されたLEDについて、ご紹介いただきました。

 下は、その中継録画です。

 進行しながら、USTの画像切り替えやTwitterの入力をしながら、ビデオカメラも操作していたので、画面の切替を忘れたり、操作が遅れたりして、お見苦しい点が、多少あります。すみません。

 植物工場は、流行り始めていますが、実際には、思うような成果を挙げられずに撤退するケースも多々あります。

 装置自体や電気代が高かったり、電気代を安くしようとLEDにすると、今度は光量が足りず、育ちが悪いといった問題が起きているのです。

 ベジットが開発した植物工場は、装置の価格が従来の3~4分の1程度という低価格であり、さらにLEDも超省エネで、電気代を大幅に抑える事を可能にしています。

 そして、2年にわたって、様々な作物が露地物に負けない位に育つ事を確認されたそうです。

初期投資が少なく、収量が安定して確保できるなら、採算を取りやすくなると考えられます。

 また、この植物工場のために開発されたLEDが、従来の常識をくつがえすもので、ほとんど熱くならないのです。

 LEDが熱くないのは当たり前と思われるかもしれませんが、実は、光が出る部分は、白熱灯や蛍光灯ほど熱くならないのですが、基板がかなり熱を出すのです。

 LEDの開発においては、この熱をどう逃がすかという放熱の技術が大切で、これがうまくいかないと、製品の寿命が大幅に短くなる場合があるのです。

 実際に、安価なLEDを使っていたところ、わずか1年で大幅に光量が落ち、すべて取り替えなければならなくなった、という例が、私の周りでもいくつか出ています。

 LEDの低価格化と普及が進んでいますが、こうした粗悪品の例が続出して、問題となるのではないかと懸念しています。

 基板が熱くならないという事は、製品の安定度が高まり、寿命が伸びる効果が期待できるのです。

 また、放熱の必要がないわけですから、小型化も容易でしょう。

 まずは植物工場の販売をまもなく始められるそうですが、一般用の照明の開発にも着手されているそうです。

 まだWebサイトもない会社ですが、大化けする力を感じさせます。

 そして、この会社のすごいところは、家具製造や内装工事、省エネ商品販売、照明器具組立など、様々な業種の中小企業が集まって、植物工場製作の為に作った会社で、ずっと農業やLEDの開発を続けてきた会社ではない事です。

 環境ビジネス研究会も、様々な業種の企業の集まりですので、次回の会合では、今の業種が何であるかにかかわらず、協力して育てていく種を探す会にしたいと思っています。