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環境ジャーナリスト 講演講師 富永秀一 ブログ

気象庁が謝る必要があるか

 チリで起きたM8.8の大地震による津波に対し、気象庁は、3mの津波が襲う可能性があるとして、大津波警報を出しました。  結果的には、岩手県の大槌港で記録された1m45cmが最大でした。  気象庁は、「予測が少し過大だった」と謝罪したそうです。  しかし、観測地点での潮位であって、地形によっては、もっと高かった場所があったと考えられます。  また、テレビの映像を見ると、岸壁を乗り越えて海水が押し寄せていましたから、もし、過小な予測で油断した親子連れが、岸壁で釣りを楽しんでいたりしたら、どうなっていたかを考えると、今回の予測が必ずしも過大だったとは思いません。  また、警報の解除までの時間がかかりすぎたとの批判もありますが、この、潮位の変化を表すグラフを見ると、とても早期に解除できる状態ではなかったと思います。 kuji20100228.jpg 気象庁Webサイトより  長時間の避難や交通機関の乱れによる影響を受けた人の中には不満を感じる方もいらっしゃるでしょう。  しかし、津波は過去に実際に多くの人命を奪っている災害です。今回目立った被害が出なかったのも、警報のおかげとも言えます。  気象庁は、これからも、災害が予想される場合は、ひるむことなく、警告して欲しいと思います。