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環境ジャーナリスト 講演講師 富永秀一 ブログ

車がひっくり返るかも!台風18号に要警戒

 今回の台風18号は、なめない方がいいです。

 1990年、名古屋テレビに入社した年に近畿、東海地方を縦断していった、台風19号を思い出します。

 アナウンサーとして初めての中継がこの台風の中継で、私は、三重県鳥羽市の石鏡(いじか)の海岸から伝えました。

 この台風は、上陸時の勢力が945hPa、最大風速45m/sと、非常に強く、私が中継した地点は、台風の中心のすぐ東側という、最も風が強くなる範囲だったため、本当に命の危険を感じました。

 瞬間で50m/sを超える猛烈な風を体験したのは、後にも先にもあの時だけです。

 何しろ、車は、風が来る方向に頭を向けていないと、持ち上げられ、横倒しにされそうになります。

 実際、三重県内の市街地では、何台もの車がひっくり返ってしまいました。

 車から出て移動する時は、体勢を低くし、体を風に預けるようにしながら、一歩一歩、物陰に向かって進んだ覚えがあります。

 今回の台風18号は、その時の台風に匹敵する強さです。

 気象庁の予報では、上陸時の勢力が950hPa前後、そして、8日9時頃、彦根市付近に達しても、960hPaとあまり衰えず、その時点でも中心付近の最大風速が40m/s、最大瞬間風速は、55m/sと予想されています。

 この予報通りになれば、近畿、東海の都市部でも40~50m/sという猛烈な風が吹き荒れる可能性がありますから、大きな被害が出ると思われます。

 私は、先ほど、すだれを全部はずしたり、植木鉢を壁で囲まれた所に集めたり、といった対策をしました。

 また、強風で瓦など、何が飛んでくるかわかりませんから、夜には窓のシャッターをすべて下ろすつもりです。

 今回のコースでは、沖縄、九州は暴風圏の西側をかすめるだけなので、この台風の怖さがわかるのは、四国、紀伊半島に接近する明日の未明からでしょう。

 でも、その時点から対策を始めるのは危険です。台風の進行方向にあたる地域にお住まいの方は、今日の内に、様々な事態を想定して対策しておきましょう。

 台湾では、台風が直撃する地域では、行政府の命令で、すべての会社、店が一斉休業になります。

 日本では、なかなかそこまでできないかもしれませんが、各行政の責任者の方々は、状況を適確に判断し、早めに決断した方が良いと思います。

 なお、秋の台風は、秋雨前線を刺激して、台風から離れた地域でも、大雨の被害をもたらす事がありますので、こちらにも警戒しましょう。