未来の人類に生命あふれる地球を残そう!

環境ジャーナリスト 講演講師 富永秀一 ブログ

牛肉がこんなにCO2を出しているとは・・・

 前も書いたように、私は、肉食の環境負荷が大きいため、獣や鳥の肉は食べず、魚は食べるソフトなベジタリアンになりました。  おさらいしておくと、牛肉を1kg得るために穀物が11kg、豚肉なら7kg、鶏肉なら3kg必要と言われます。 それらの肉を食べなければ、質の問題はともかく、量的にはより多くの人が食事にありつけるわけです。  今回のこのニュースは、CO2の排出量に注目した研究についてです。  ウシが食用処理されるまでに食べる穀物の量や、ウシのたい肥から発するガスなどを見ていけば、 牛肉1キロの生産過程で排出されるCO2は重さ16キロ相当で、同じ1キロの豚肉生産の4倍、鶏肉に比べれば10倍以上だという。  とのこと。堆肥から発するガス、メタンは、CO2の20倍以上の温室効果があることも大きく影響しているのでしょう。それにしても、牛肉のCO2排出量は他の肉に比べ、突出して多いようです。  カーネギーメロン大学のクリス・ウェーバー教授(土木環境工学)は、「赤肉を食べるのを止め、乳製品を止めれば、1リットル約10キロ相当の燃費の車で約1万3000キロを走行した時に排出されるのと、ほぼ同量の排出ガスを抑制できる効果がある」と語った。  いくら何でも、おおげさな、と思って、計算してみました。 1リットルで約10km走る車で約1万3000km走行ということは、ガソリンの消費量は、約1300リットルとなります。  1リットルで2.32kgのCO2が出ますから、3016kg、約3tのCO2排出となります。  上記の日本語訳の記事には載っていませんが、英語の記事を見ると、「平均的なアメリカの家庭は、年間、車の走行で約5t、食事で約3.5tのCO2を出す」との記述がありましたから、一世帯あたり、として考えると、牛肉+牛乳、チーズなど乳製品で約3tというのも、アメリカならあり得るように思います。  ということは、先ほどの話はそれほど大げさではない訳です。 日本の場合、そこまで食べないとは思いますが、やはり牛肉を食べないという選択は、相当CO2を減らせるようです。  これまで私は、肉食断ちは、太陽光発電ハイブリッドカーの採用、エコドライブ等に比べれば小さな取り組みだと思っていましたが、認識を改める必要があるようです。  皆さんも、せめて、牛肉より鶏肉を選んでみませんか?