オバマ大統領は予定通り、環境分野への投資で経済発展を目指す、グリーン ニューディール政策を推進しています。
排ガス規制の強化や燃費基準の引き上げは、この分野で先行している日本の自動車メーカー、関連部品を提供するメーカーに有利でしょう。
私がディレクターを担当している番組にも出演していただいた、トヨタ自動車はもちろん、イビデンや日本ガイシといった排ガス浄化技術を持っている企業の株価も上昇しました。
ただ、しばらくは日本メーカーにアドバンテージがあるでしょうが、アメリカのメーカーは、国の援助で延命させてもらう条件として、環境性能の向上が求められますから、これまでの片手間のような取り組みではなく、必死になって、一点集中に近い形で技術開発をやってきます。
日本メーカーも経済危機によるダメージがあるからといって、環境分野への投資を削るようなことがあれば、追いつかれ、抜かれてしまうおそれがあります。
今のところ、それは百も承知という感じではありますが、色々と厳しい数字が伝わってきていますから、少し心配です。
無駄に大きい車、燃費の悪い車への投資を削って、エコカーの性能アップに力を入れる以外に、これからの自動車メーカーが生き残っていく道はないだろうと思います。