前に書いた鉄道旅行券の政策案について、政府、関係する省庁、政党助成法上の政党要件を満たしている全政党に意見を送付しました。
内容は以下の通りです。
なお、CO2排出量のデータは、前に書いた時は2005年度のものでしたが、2006年度のものを見つけたので、そちらに変えてあります。
果たして効果はあるでしょうか。
環境ジャーナリストをしている富永秀一と申します。
二次補正予算成立後に高速道路料金の割引が予定されていますが、週末、休日ごとに高速道路が大渋滞し、CO2が大量排出される事になると思われます。
2006年度の国の資料によると(http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kankyou/ondanka1.htm)、一人を1km運ぶ時に出るCO2の量は、自家用車が172gに対して鉄道なら18gと、約1割で済みます。鉄道も優遇する政策をとらなければ、鉄道から車へのシフトが起こって、CO2排出量が大幅に増えてしまうでしょう。
そこで、鉄道にどれだけ乗っても一日1,000円の鉄道旅行券が、毎月一人2枚までもらえるといった政策はいかがでしょうか。
自由気ままに乗れる事にすると精算が大変ですが、事前に鉄道事業者、あるいは複数の事業者にまたがる場合は旅行会社の窓口で、鉄道旅行券と1,000円で切符を購入する事にして、1,000円との差額は鉄道事業者や旅行会社が国に請求する事にすれば、それほど煩雑にはならないので、十分可能な政策だと思います。
これなら、宿泊の旅行を月に1回、または、日帰りの旅行を月に2回しないと損、という感じになるので、観光業を中心に景気対策としてかなり効果があるように思います。旅行に限らず、遠方との商談に使われる場合もあるでしょう。
鉄道は混雑するかもしれませんが、需要に合わせて臨時列車を出せば良いですし、列車の走行が増えても、高速道路の渋滞よりは環境負荷への影響は少なくてすみます。
具体的には、役所や役所の出張所の窓口で免許証や健康保険証等を見せて鉄道旅行券を受け取る事にすれば良いと思います。住基カードを使えば、住所地以外の役所でも受け取れるようにしても良いでしょうし、上記のような身分証明書のコピーと自筆の委任状があれば、旅行会社等が代理で受け取れるようにしても良いと思います。
鉄道旅行券に○年○月分と明記する事にして、最大1年分をまとめて受け取れる事にすれば、役所の窓口の混雑も抑えられると思います。
高速道路の割引開始に間に合うのが理想ですが、後になったとしても速やかに導入すれば、高速道路大渋滞による混乱とCO2大量排出を抑える効果があると思います。