未来の人類に生命あふれる地球を残そう!

環境ジャーナリスト 講演講師 富永秀一 ブログ

国連が無限の予算を持つ制度はいかが?

 前々から、お金という人間が作った制度がネックとなって、人類自身の進歩が妨げられている事に矛盾を感じていました。

 特に、地球温暖化対策は待ったなしで、早急にCO2排出量を激減させる、すなわち、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換を進めなければならず、その技術も資源も十分あるのに、コストがネックとなっています。

 自分達の存在自体が危うくなっているのに、自分達が考えたお金という制度のせいで、危機の回避が進まないなんて変ですし、ある意味滑稽です。

 この問題を解決できるかもしれない考え方の一つが、先日からご紹介しているグリーン ニューディールという、環境分野への投資で経済拡大を図る方法です。

 これは、現時点でかなり有望な方法だと思いますが、私は、この方法でも時間がかかりすぎるのではないかという気がしています。各国の予算、企業の投資資金、投資意欲に頼る部分が大きいためです。

 そこで私は、太陽光発電設備や、風力発電設備、蓄電設備、水素製造設備など、再生可能エネルギーの活用に目的を限定して、国連が無限の予算を持つ制度を創設するというアイディアを思いつきました。

 国連が各国の全エネルギーを再生可能エネルギーでまかなえるまで、バーチャルな通貨で無限の予算を使えることにするのです。

 具体的には、国連が各国に必要な設備をその国を通して発注します。

その設備が完成したら、その国に国連からバーチャルな通貨で必要な金額が支払われます。

 バーチャルですから実際にお金が入るわけではありませんが、国は、日本で言えば、日本銀行券をその分発行して、設備工事を担当した企業に支払います。

 そして、その設備は国が所有します。

なぜなら、物の所有を伴わず、通貨ばかり大量に発行していたら、物に対する通貨の価値が下がり、インフレーションが発生してしまうように思うからです。

 国は、直営でもいいですし、企業に業務委託してもいいですが、その再生可能エネルギーの設備を使って電気や水素等を売り、その利益は主に国に入るようにします。

 国は、財政状況が好転しますから、国債を償還したり、社会福祉や社会資本整備、雇用対策などに予算を投入できます。

 一見、国が積極的に財政出動してそうした設備の整備を進める場合と同じようですが、決定的に違うのは、国が資金を調達する必要がないということです。つまり、国債を発行したり、予算のやりくりをして費用を捻出しなくて良いのです。

 この方法なら、世界中で再生可能エネルギーへの転換が一気に進むように思うのですが、いかがでしょう?

 次回以降、もう少し詳しく考えてみます。